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石油汚染とバイオレメディエーション 微生物の力で石油で汚染された環境を浄化します

石油を分解する微生物

どんな微生物が石油を分解するか?│ 好気的な石油の分解│ (1)飽和炭化水素の分解│ (2)芳香族炭化水素の分解│ (3)レジン・アスファルテンの分解│ 嫌気的な石油の分解│ 微生物が作る界面活性剤│ 流出油の分解実験

微生物が作る界面活性剤 −バイオサーファクタント−

 疎水性の高い物質を微生物が細胞内に取り込む方法としては、現在のところ、以下の3つの方法が考えられています。

  (1)水に溶けているものだけを取り込む。

  (2)界面活性剤(バイオサーファクタント)を合成し、疎水性物質を1μm以下の微粒子に乳化して取り込む。

  (3) 疎水性物質の表面に付着して直接取り込む。

 ここでは、(2)のバイオサーファクタントについて説明します。

 微生物が疎水性の高い物質を取り込む際、バイオサーファクタントと呼ばれる界面活性剤様の物質を作り出して炭化水素を乳化します。乳化された炭化水素は1μm以下の微粒子となって水中に分散し、細胞内に取り込めるようになります。この方法では水への溶解速度に関係なく炭化水素を取り込むことができるため、(1)の方法よりも分解速度が速いことが特徴です。サーファクタント(surfactant)とは英語で界面活性剤のことであり、バイオサーファクタントとは生物が作り出す界面活性剤のことです。石油分解菌の多くは、石油を分解するときにバイオサーファクタントを細胞外に分泌することが知られています。彼らは、石油を細胞内に取り込むためにバイオサーファクタントを使っているのです。乳化された石油は、バイオサーファクタントを生産した微生物だけではなく、他の分解菌も利用することができます。例えば、Zhangらは、シュードモナス エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)という細菌の生産するバイオサーファクタントが他のシュードモナス株のn-アルカン分解を促進させることを報告しています。バイオサーファクタントは、一般に、人工的に合成された界面活性剤よりも生物に対する毒性が弱く、生分解性が高いです。そのため、化学分散剤に替わるものとして石油汚染サイトの浄化に役立つのではないかと期待されています。

石油を分解する微生物

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バイオレメディエーションによる石油分解の基礎知識
プロローグ
石油の現状
  • 世界と日本の石油消費量
  • 石油の生産地とオイルロード
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石油とは何か?
  • 石油のなりたち
  • 石油の成分
  • 石油の毒性
石油流出事故 −流出石油の運命−
  • 石油の風化
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バイオレメディエーションとは何か?
  • バイオレメディエーションとは?
  • 分解者としての微生物
  • 古典的なバイオレメディエーション
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  • バイオスティミュレーションとバイオオーグメンテーション
石油を分解する微生物
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石油流出事故におけるバイオレメディエーション
  • エクソン・バルディーズ号事故の概要
  • バイオレメディエーション技術とその成果
  • その他の事例
  • 日本におけるバイオレメディエーション
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バイオレメディエーションの現状と課題
  • バイオレメディエーション技術の現状
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  • 規制(日本の場合)
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インドネシア海域からの石油分解菌の分離とその解析
実施概要
石油分解菌の検出とその多様性
石油分解遺伝子の多様性
石油分解菌の特性の解明
石油分解菌を活性化する条件の検討
収集した菌株の提供
インドネシア海域におけるバイオレメディエーション実証実験
調査の目的・方法
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