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新規海洋性アクチノバクテリア (Marine actinobacterium YM16-304(NBRC公開準備中))
微生物の概要
新規海洋性アクチノバクテリア YM16-304は、2005年に株式会社海洋バイオテクノロジー研究所の松尾らによって、日本海の海底泥から分離された新規性の高い海洋性のアクチノバクテリア群に属する細菌です。
本菌は、16S rRNA遺伝子系統解析から、培養株の中では
Acidimicrobidae
亜綱の菌株に最も近縁となりますが、その相同性は89%程度と低いため、新たな綱または目レベルの分類群として提案される予定です。
そのため、本菌のゲノム解析によって、新しい分類群の特徴、知見が得られ、学術的な進展が期待されます。
一方、本菌はカイメンに由来する未培養のアクチノバクテリア群(共生微生物)と高い相同性を示しています。
カイメンは、二次代謝産物の宝庫と言われ、米国ではすでに医薬品としての研究開発が行われています。
その二次代謝産物の生産には、カイメンに共生しているアクチノバクテリア群が関与していると言われていますが、その分離培養に成功した例は未だにありません。
本菌は海底泥由来ですが、そのカイメン由来の未培養細菌群に近縁であることから、ゲノム解析を行うことで、カイメン共生微生物の分離培養に大きな手がかりを与えるものと考えます。
ひいてはカイメン由来の二次代謝産物の産業への利用促進が期待されます。
さらに、本菌の培養物からは、その活性物質の特定には至っていませんが、ヒト肺がん細胞の生育阻害活性が検出されています。
そのことからも、本菌のゲノム解析によって、新規性の高い有用酵素遺伝子や、新たな生理活性物質の生産能を見いだすことができるものと期待されるところです。
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